人には外界を認識するための感覚機能があります。そのなかでも視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のことを合わせて五感と言い、人はこれらに頼って生活しています。特に視覚に頼っている割合は全体の中で80%を超え、視力がない生活はなかなか想像できないものです。また、その分、能力の低下が分かりやすいのも視覚です。

自分には起こらないと思いつつも、想像しただけで怖いのが「失明」。ただ視力が下がっていくだけなら眼鏡やコンタクトなどで矯正できますが、いざ視力を失うとなると、今まで頼っていた分、一気に不安感が押し寄せてきます。

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失明とはどのような状態を指すのか?

「失明」とは、それまでは視力のあった人が、何らかの原因で視力を失うこと。生まれつき盲目の人に関しては失明という言葉を使いません。実際に失明をした人は、外の明かりをみても「ぼやけた白世界で深い霧の中」という感覚しかないそうです。

失明とは、視力障害のうち、もっとも重度の状態のことを指します。それを分類すると、以下のようになります。

  • まったく明暗を区別できない状態を「全盲」
  • 明暗のみを区別できる状態を「光覚弁」
  • 眼前の手の動きだけを認識できる状態を「手動弁」

「失明」の原因

では、失明とはどういう原因で引き起こされるのでしょう。

日本における失明の原因としては、糖尿病や緑内障が多く占められています。目の病気の中では緑内障が失明の原因トップですが、合併症を含めた中では糖尿病の割合も多く、「糖尿病網膜症」は成人後の失明原因の一位です。毎年約3,000人が「糖尿病網膜症」によって視力を失っていると言われています。この病気は、ほかの目の病気による失明とは異なります。血糖値が高い状態が数年続くことで起こるため、血糖のコントロールをしっかり行えば失明は防げるのです。緑内障に関しても、初期の段階で発見できれば失明は免れる病気です。

生まれつき視力を持たずに生きてきた方は、小さいころから視力のない生活に身を置いているため、視力以外の感覚に駆使して生活する術を身に着けています。しかし、ある程度の年齢になってから視力を失うということは、想像もできないくらい辛いものだと思います。しかも、失明の原因となる糖尿病や緑内障になるのは様々なことを経験してきた40代頃からが多いのです。そこから対応するとなると、並々ならぬ努力が必要です。

糖尿病も緑内障も初期の段階を過ぎると、視力の低下を治すことではなく進行を止めることが中心の治療となります。そうならないためにも、加齢に伴い、定期検診を受けるのはもちろんですが、糖尿病と診断された場合には、眼科でも定期検診を受けるようにしていきましょう。

 

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